ハープ使用料について


ハープ使用料について

ハープの参加する演奏会をご計画下さる方々や、演奏をご依頼くださる皆様へ。たくさんの演奏会やイベントにハープをご利用頂きたいと思っていますが、「ハープ使用料」について、ご理解ください。
主催者さま・ご依頼主さま:「全部込みで〇〇円で、お願いします」
ハーピスト:「はい、お引き受けいたします」
…と、いう会話の中に、「ハープ使用料」という経費もイメージしていただけると嬉しいです。

演奏料とは別にハープ使用料、運送費をご負担いただいています。

ハープによる演奏会を行うにあたっては、楽器の準備が必要になります。特にグランドハープを利用するにあたっては、演奏料とは別にハープ使用料(レンタル料)、運送費などの経費が発生する事をご理解いただき、主催者さまによるご負担をお願いしております。

私は、私の所属している、日本ハープ協会における提言をもとに、それぞれの地域性を考慮して、金額を決めています。

楽器、運送は主催者さまが手配して下さる場合
楽器は奏者が持ち込み、運搬は主催者さまが手配して下さる場合
奏者が楽器持ち込みと運搬する場合
etc.

詳しい金額についてはメールフォームよりお問合せください。

※全国対応可能ですが、別に実費交通費、宿泊代などがかかります。日数によっては、割引できる場合もあります。まずはご相談ください。

自分の楽器を演奏するのに、楽器使用料をとるの?

「自分の楽器を演奏するのに、楽器使用料をとるの?」と、疑問をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、本来ハーピストはピアニストと同じです。
例えば…レッスンの際に、生徒さんは楽器を持ち運びません。大学入試の時にも、持ち込みません。
コンサート会場、イベント会場、スタジオ等へはピアニストのように手ぶらでお伺いするのが基本です。
ただし、ハープが適切な状態で維持管理できる会場(団体)は限られている為、まず、主催者さまに楽器の手配をしていただきます。
都内では、ハープレンタル業者が充実していますが、そのレンタル料や運送料は、演奏料を上回る場合も日常茶飯事。良い楽器の手配が出来ない場合もあるので、ハーピストは演奏依頼を受けると、楽器の持ち込みをする場合があります。

「演奏料と、楽器込で〇〇〇円で…」と、ご依頼があると、演奏者は楽器を持ち込みます。本来「楽器使用料〇〇円を経費として頂戴します。運送は△△運送にお願いしましたので、〇〇円お支払い下さい」と、堂々と申し上げたいのですが、なかなか…。

どんな準備をハーピストはしているの?

では、実際に、楽器を持ち込むために、どんな準備をハーピストはしているのでしょう。

演奏会で使用できるように、常に、楽器のノイズや音程の調整に気を配りメンテナンスを専門家に依頼し(ピアノの調律のようなもの)、予備の弦(47本)をフルセット所有。

私は自分で運転して、運びますが、クルマの維持管理も気が抜けません。以前、当日にまさかのパンクで、JAFに出動依頼した経験があります。幸いにも、オケピットの仕込みに間に合わるつもりで準備していたので、音出しには間に合いました。しかし、オケピットに運び込むのに、大勢の方にお手伝いいただきました。

会場での搬入、設営も本来なら主催者さまの方で管理していただく業務ですが、自分で持ち込むとなると、ハーピストにも責任が。搬入口に段差があれば、周囲の皆さんのご厚意に甘えて、お手伝いお願いしている次第です。

そして、調弦。どこの誰の楽器であっても、演奏となれば調弦します。弦が切れていれば張り替えます。雨の日、雪の日、日照りの日…切れていなくても、演奏中に切れないように、前もって張り替えてしまうこともあります。

おわりに

こんなに大変なのに、なんで楽器の持ち込みをしてまで、お仕事をお引き受けするのでしょうね。「この曲弾いてみたいから」「あの人と演奏したいから」「皆さんに喜んでいただける演奏をしたいから」etc.つい、一肌脱いでしまうのです。

それでも、あまり安価でお引き受けすると、自分の首を絞め、ハーピスト全体の利益を損なうことになります。アマチュアで楽しんでハープを弾いていらっしゃる方も、適切なサポートを受けられず、不満をため込むような結果になってしまいます。

決して「ハープ使用料」を頂くことが特別なことではないという、ハープに対する理解を皆さんに深めて頂きたいを思います。

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